癌と付き合う Simojiさん(折々の想い)

お役に立つかどうかは分かりませんが、折々の想いを

43.【訴、「居場所」の共有】

 

f:id:simojisannoomoi:20200222201204j:plain f:id:simojisannoomoi:20200222201407j:plain ♡ 明るさを感じられるのは、心が残っているから。

 

 国際医療福祉大学大学院教授の亀口憲治先生は、

 『傾聴とは、

ひたすら耳を傾け、共感をもって受け入れること。

 訴えを言葉にできず、沈黙が続いても、そのまま受け止め、

その沈黙で何を訴えようとしているかを読み取る。

 一見受け身に見えるが、その受け身的な姿勢により、

誰にも言えなかった心の屈託や悩みを、

徐々に打ち明けられるようになる。

 つまり傾聴の本質は、何かを相手に与えるのではなく、

相手の自己回復や自己治癒の力を、

最大に引き出してあげること』であると、

言っておられます。

 

 私は、病気になるまでは、ある相談員をしており、

その研修のなかで、このようなお話を、

何回となく、色々な方から教えを受けました。

 確かにそのとおりで、相談者は答えを求めるのでなく、

訴えを聞いて欲しくて来られており、

場合によっては、その解決の糸口をお話しするだけで、

満足される方が多かったように思います。

 

 そして、病気になった今、

その教えは、やはり正しかったと思います。

 苦しいことや、痛いこと、体や心のストレスを

聞いて欲しい、

「生きていること」を認めて欲しい、

「生きていてもいいんだ」ということを、認めて欲しい。

 そんな居場所を共有して欲しい。

そう、心底から欲しているんです。

 

 折角、聞いてもらったからと言って、

病気が良くなるわけじゃない。

聞いていただく方には、ただただ迷惑そのものでしかない。

 そういうことも重々理解しているつもりです。

その上でのお願いなんです。

 それで、「気」は治るんです。「心の病は」消えるんです。

 

 「訴える」「聞く」この相互関係について、

朗報がありました。

 

 問題解決の話し合いは、相手と戦い攻撃をするのではなく、

お互いを理解し合うこと、お互いに同じ方向を向くことです。

 トヨタ自動車労働組合が、始めようとしていますね。

 

 労働条件の改善には、経営側との対決姿勢を見直し、

労使で議論を深める必要があると判断して、

春闘での組合員の団結を呼び掛ける大規模集会を、

取りやめる方向で、調整しているということです。

 

 よくよく考えると、

当たり前と言えば、当たり前のことなのですが、

長い間、団結して戦うという方法を使い、

非生産的な行動を、取って来てしまったというわけで、

この非生産の時間とコストを、有効に使うべきです。

 

 今後、このスタイルが、どんどん広がっていく

ことでしょう。

 

追記:(本音)・・・

 戦わない方が良いのは、心が健康なときで、

心が迷っている時は、時と場合によっては、

戦わないと無くなってしまうこともあるんですね。

 

 一体どっちなんだ? と言われるかもしれませんけど、

そんな優柔不断なところが病なんです。

 

 そんな時は、遠慮なく戦ってしまいましょう。