56.【気を紛らわすことは、・・・】
♡ 春になれば、春を待てば、新たに生まれる命がある。
気にしても仕方ないのに、
気にしても良くはならないのに、
何となく気にしてしまうことが増えた。
普段、大抵のことはあまり気にならなかったのだが、
どこかに病巣があるのだろうか。
今回は、「生存率」という文字が目に付いてしまった。
「生存率」なる言葉は、
健康であれば「平均寿命」とか「健康寿命」とかの
言葉の陰に隠れ、
あまり気にする人は、いないのではないかと思う。
この心配事は、病気になったということもあろうが、
昨今の、新型コロナウイルスの発生によることも多いと思う。
日本人は、危機管理に対する対応が甘い。
自然災害対応然り、犯罪関係然り、いじめ防止対応然り。
甘さ、対応の遅れが、取り返しのつかない結果を
引き起こしている。
さてさて、自分の対応を検証すると、
やっぱり甘いと言わざるを得ない。
そしてその責任は、自分で取るしかなく、
その対応は自分でするしかない。
幸いにして、インフルエンザは、
昨年と比較しても多くはない。
しかし、ウイルスや細菌などの病原微生物は、
環境中にいくらでも存在する。
感染症全体に注意しなければ、罹患しやすい私にとって、
生存率とは比べようのない天敵である。
ところで、生存率の話に戻りますが、
2018年9月12日の、
国立がん研究センターの発表では、
がんの診断から、3年が経過した患者の生存率を
初めて公表し、
部位別では、膵臓癌が15.1%で最も低く
なったことが分かったとある。
そして、2019年2月20日、
「静岡県立静岡がんセンター」院長代理の上坂先生は、
ゲムシタビンを投与した場合の「5年生存率、約20%」を、
『S-1』を投与したところ、
倍以上の「44.1%」に、更新することができたと、
言っておられます。
また、2018年4月に、
杏林大学医学部腫瘍内科学教授の古瀬純司先生は、
遠隔転移がある膵臓がんに対する治療は、
抗がん剤による化学療法が中心です。
「FOLFIRINOX療法」や、
「ゲムシタビン(製品名:ジェムザールなど)+
ナブパクリタキセル(製品名:アブラキサン)
併用療法」などの多剤併用療法は、
がんを縮小させる力が強く、
従来行われてきた「ゲムシタビン単独療法」や、
「S-1(製品名:TS-1など)単独療法」に比べ、
生存期間を延長させる効果が高いことが、
明らかになっていると言っておられます。
これらのお話から推測すると、・・・
「5年生存率44.1%」を、
信じても良いのかもしれません。
2018年の厚生労働省の日本人の平均寿命は、
女性が87.32歳、男性が81.25歳ということだ。
「5年生存率の44.1%」以上に入れれば、
平均寿命を延伸することに貢献できるかもしれない。
事実、厚労省は「日本人の三大死因であるがんや心疾患、
脳血管疾患などの死亡率の低下が、
平均寿命を延ばしていると分析している。
5年、生きられれば、いや10年、生きられれば、
癌という病気に「治癒」という二文字も
見えてくるかもしれない。
そんなふうに、思い込めれば心の病は治る。
心が治れば、前を向いて進むことが出来る。
気を紛らわすことは、生きることでもある。