175.【10日目で、ちょっと余裕の一日】
♡ 見えますか?・・・風神さん!
やはり、薬の量は副作用の重さに比例するようです。
今日で投薬10日目、朝の目覚めは気持ち良かった。
多少のだるさは残るものの、辛いだるさは消えていました。
さぁ~て! 起きるか? ・・・
その合図とともに、スクッと起き上がれました。
ひと通りのルーティーンをこなし、散歩するか? と、
外を見やると、雨こそ落ちていないが、風がすごかった。
踏ん張りの効かない私の足では、吹き飛ばされそうで、
残念ではありますが、散歩は諦めました。
とは言っても、こんなに体も軽いことだし、
少しでも動こうと、
例の“階段散歩”に切り替えることにしました。
階下の部屋と廊下をウロウロして、階段を登り、
2階の廊下と部屋をウロウロして、階段を降りる。
家の中で一番危ない場所、それは階段であります。
私の家は、従妹の旦那さんが建ててくれました。
そのとき、折角の階段周りの風景が、壊れると思い、
階段に手すりを付けるつもりは、ありませんでしたが、
彼は、『いいや、絶対、必要になる』と言って、
引きませんでした。
そこまで言われるならと、渋々承諾したのですが、
今になってみると、彼の言うとおりでした。
今や手すり無しでは、恐くて昇り降りが出来ません。
私が浅はかでござんした。ご忠告ありがとうございました。
そんな彼は、大工さんで棟梁(とうりょう)です。
棟梁には、
家造りに必要な職業の方々が繋がっており、
棟上げ式には、皆さんが手伝いに集まります。
式が終わると、
小宴を済ませ、いよいよ棟梁送りが始まります。
提灯(ちょうちん)を持った鳶職の方々を先頭に、
木遣り唄(きやりうた)を唄いながらねり歩き、
棟梁を送り出すというものです。
上棟式で鬼門(北東)に飾った幣束(へいそく)は、
災難を払う魔よけの意味があり、
私の家の天井裏に取り付けてあります。
今、階段を一歩一歩踏み締めながら、昇り降りする度に、
そんな、棟梁とのやり取りを思い出します。
やはり、プロの言うことは、聞くものですね~!
今日は、そんな思い出を、浮かべられるような、
ちょっと余裕を持てる、心地良い一日でした。