癌と付き合う Simojiさん(折々の想い)

お役に立つかどうかは分かりませんが、折々の想いを

120.【同じ起こされるにしても・・・】

 

f:id:simojisannoomoi:20200510155649j:plain ♡ シンクロメッシュ機構がなかった時代は、ダブルクラッチを使った。

 

 ほとんど姿を消していたルーレット族が復活した。

この新型コロナウイルスの蔓延による外出自粛のさなか、

首都高速環状線を猛スピードで、走り行くあの族だ。

 それだけではない、消音機の部品をはずし、爆音を立てる。

 警察の取り締まりを受けた若者は言う。

「まだ若いから、走りたくなる。まだ20代だし。」

おいおい、「もう20代」だろう。日本語も怪しい。

 

 そんなコンクリートジャングルから離れたこの地でも、

轟音を放って通り過ぎる車がいる。

 山間のカーブの道路を、サーキットだと

勘違いしているようだ。

 夜半の走行音にはビックリして、

目を覚ますことも少なくない。

「ウワッ! 何が起こった?・・・あぁ!暴走車か!」

 

 カーブのところで、ブワッとやり、

ブオ~~~ッと走り抜ける。

 ん! マニュアル車か? と、変な興味を持つ。

だが、ちょっと違う! 単なる“空ぶかし”だ。

・・・何~んだ、見栄っ張りか!

 

 折角の興味がブッチギレ、諦めてウトウトし始める頃、

またも、ギュ~~~グッグググ、ブン・・・グワ~~~と、

別の走り屋が、こだまを残して通りぬけていく。

 カーブでブレーキを踏んで、空ぶかしをして、

アクセルを踏む音だ。

 

 折角、脅してくれるなら、

わざわざ、目を覚まさせてくれるなら、

スマートに、“ダブルクラッチ”を使い、

さっそうと走り抜けて行って欲しい。

 それなら、多少の騒音も、妙な時間の二度寝も、

少しは諦められる。

 

 ダブルクラッチは、マニュアルミッションの車に乗るとき、

ギアダウンする時に、ダウンギアの回転数に合わせ、

エンジン回転を上げてからギアを入れる。

 そうすると無理なくギアが入り、

エンジンのためにもその方がいい。

 それと、エンジンブレーキが効きやすく、

カーブなどでは、より効率的だ。

 

 この方法は、レースをしていた先輩に聞いて、

練習をしたものだ。

 レーサーは、この時、

右足でブレーキとアクセルを、片方の足で操るのだそうだ。

 空ぶかしは、ブワッとやった後、

一呼吸おいて、ブオ~~~ッと走り去るが、

ダブルクラッチを使うと、ブワッの後、

直ぐにブオ~~~ッと走り去る。

 何とも走りがスムースだし、音もとっても気持ちがいい。

 空ぶかしは、不必要な音だが、

ダブルクラッチの音は必要な音だ。

 

 そんなふうに思ってやっていたが、

私の勝手な思いだったかもしれない。

 

でも、マフラーを改造したことは無い。(笑)