45.【風の、イタズラ・・・】
♡ いつでも、どこでも、だれとでも、なにごとも・・・
張り切り過ぎるのも疲れるが、
何もしなくても疲れるわけで、
どうせ疲れるのなら、爽やかに疲れたい。
体を動かし、澄み切った汗を流し、
火照(ほて)った体をそよ風に晒(さら)し、
やがて、心静まり、収束を迎える。
そんな爽やかな疲れなら、あえて甘んじてもいい。
温熱性発汗、精神的発汗、味覚性発汗などが
あり、
体温調整のための汗、
ストレスを受けた時の汗、
刺激物を食した時の汗、
・・・色々ある。
冷や汗、脂汗、緊張汗、
・・・これはストレスを受けた時の汗、
これらは、決して気分の良いものではない。
「虫の知らせ」に出掛けるまでは、こっちの時間。
「お迎え」が来るまでは、こちらの時間。
両者とも、こちらの意志とは別に、
勝手にやって来るらしい。
ところで、「虫の知らせ」の「虫」はどんな虫か?
昔、イナゴの佃煮を食ったことがある。
とても美味かった。
さては、奴が関係しているのか?
虫ではないが、蛙も喰った。スズメも喰った。
そして、蛇も喰った。
奴らが集団で迎えに来たら、喰われてしまうだろうか。
お迎えのときの乗り物は、どんな車だろうか?
カボチャの馬車、猫バス、銀河鉄道、筋斗雲、
どれも興味はあるが、乗ったことは無い。
どの乗り物がいいかと尋ねられたら、猫バスかメーベだ。
楽しいだろうし、爽快な気分になれるだろう。
こうなると、あの世の世界でなく、メルヘンの世界で、
「あって否なるもの」? だ ‼
風の便りに聞こえて来るものは、
古い友人が元気にしている様子。
微かな花の匂い、小鳥の甘いさえずり、春の弾む足音。
遥か彼方からそよぐ草木の「言霊」。
されど、誰もが背負う、生死の境の風は、
決して静かなものではなく、絶えず荒れ狂っている。
受け止めて戦い追い返すもよし、さらりと受け流すもよし、
もがけども、もがけども、吹き止まぬ風。
そんななかに、あったとしても、
心が健全で、バランスが保たれていれば、
生態系が健全で、バランスが保たれていれば、
それだけで、人は生きて行ける。
そんな不埒(ふらち)な風圧に、
そんな俗世の軋轢(あつれき)に、
打ち勝つに足り得る、不断のエネルギーを、
普段から持ち合わせていたい。